社会福祉におけるコンプライアンス
書 名 : 社会福祉におけるコンプライアンス
サブタイトル: 激変する経営環境/
優良組織をどの様に構築するか/
社会福祉経営者・管理職・リーダー層必携の書
カテゴリー : コンプライアンス/福祉施設/経営
著 者 : 梶村 慎吾
定 価 : 2,940円(本体2,800円+消費税)
発 行 元 : JPS出版局
発 売 元 : 太陽出版
造 本 : A5判/並製(ソフトカバー)
本文ページ数: 304頁
ISBN978-4-88469-500-2
内容紹介
公益通報者保護法・改正介護保険法の施行、公益法人制度改革関連3法の制定。コンプライアンスを欠けば組織は根底から揺らぎかねない。社会福祉関係者はどう対応すべかを詳述し、主な関連法令を網羅する。
厳しいコンプライアンス体制が求められ、激しい競争の世界で仕事をしてきている企業を中心とする多様なサービス提供主体が、社会福祉団体の競争相手となる分野はますます広がっていく。社会福祉団体が法令や社会規範を尊重する組織であり、競争相手に負けない高いサービス水準と経営能力を持って運ばれる事業主体となっていかなければ、生き残ることが難しくなっていくであろう。時代は社会福祉を担う事業者にコンプライアンス体制を整えることが喫緊の課題であることを告げている。
目 次
第1章 コンプライアンス(法令遵守)は社会福祉に携わる者にとって喫緊の課題である
第2章 何が組織に法人解散命令をもたらしたのか
第3章 コンプライアンス(法令遵守)における法令とは何か
第4章 コンプライアンスと役員の責任・職員の責任
第5章 推定管理者制度は社会福祉業界にどのような変化をもたらすか
第6章 公益通報者保護法は組織に何を求めるか
第7章 社会から信頼される組織となるために
第8章 福祉サービス第三者評価は社会福祉事業者にサービス向上の取組みを促す
第9章 個人情報の保護に関する法律施行により社会福祉事業者はどのような責任を負うか
第10章 公益法人制度改革関連3法の公布が意味するもの
資料編 1/2
著者(梶村慎吾)の横顔 (著者略歴)
1939年生まれ 東京大学法学部卒業
1981年から2003年まで社会福祉法人養育会において社会福祉事業に従事し、病院事務長、軽費老人ホーム・特別養護老人ホーム施設長、法人(本部)法務部長(業務五部長)等をつとめた。
また、東京都社会福祉協議会老人福祉部会経営検討委員会委員長、全国軽費老人ホーム協議会理事、町田市介護保険事業計画審議会部会委員、町田市介護認定審査会委員、(東京都包括補助事業)町田市痴呆症(認知症)高齢者グループホームあり方検討委員会委員長等をつとめた。
現在、医療法人社団温知会理事ほか医療法人、財団法人等役員をつとめるとともに、東京都社会福祉協議会福祉サービス第三者評価事業専門員(経営・福祉担当)として経営マネジメント評価を担当している。
日本地域福祉学会会員/著者『社会福祉における法令遵守―組織に危機を招かないために―』〔太陽出版、2005年〕ほか
イントロダクション
はしがきより
本書は先に刊行した『社会福祉における法令順守』の増補版である。コンプライアンス(法令遵守(順守))という言葉が日本語として定着したと思われるので、書名を『社会福祉におけるコンプライアンス』と変更した。
前著刊行から1年が経過したが、その間に公益法人制度改革関連3法の公布、公益通報者保護法・会社法の施工、介護保険法改正による介護サービスの公表制度の実施等があった。テーマとの関連で重要な論点が含まれているため、新たな章を設けたほか全体を見直して記述の追加や必要な改定を行った。
内容の説明に必要な公益法人制度改革関連3法等を新たに資料編に加えたため、ページが大幅に増えた。その結果、本文と資料編のバランスから「著」とすることは適切でないと判断し、「編著」と変更した。社会福祉の基礎構造改革がすすめられてきた規制緩和の中で、社会福祉の多くの分野がそれまで規制により参入を拒まれていた事業主体にも開放された。それに伴いそれまで社会福祉事業の担い手であった社会福祉法人を中心とする事業主体は、突然企業を含む他業種からの参入による競争にさらされた。
企業の世界ではコンプライアンスが時代のキーワードともいうべき重要性をもって受けとめられ、コンプライアンスに違反したため法的・社会的制裁を受け、長い間経営不振にあえがざるを得なかった企業や社会から退場させられた企業も少ないとはいえない。
社会福祉という公益目的の強い事業を含む社会福祉団体も、今日では企業と同様にコンプライアンスに対する厳しい認識を持つことが求められる時代にある。
コンプライアンスに違反すれば、責任ある理事に対する行政による解職勧告・法人解散命令等の制度も用意されている。
このような中で、社会福祉に携わる者にとってもコンプライアンスが最重要課題のひとつとして受けとめられなければならないキーワードであると考える。
前者と比較して本書では、会社法の施行等の状況変化に伴い必要と思われる修正を加えたほか、公益法人制度改革関連3法の公布により明確になった非営利法人にまで及ぶ組織の規律確保、中でも管理・運営のあり方(ガバナンス)の強化に関する規定が社会福祉に携わる者にとって何を示唆しているかについて新たに章を起こした。
また福祉サービス第三者評価に関しては、介護保険法改正に伴って導入された介護サービスの公表制度のほか、東京都の評価手法の特長として経営マネジメント評価に採りいれられている、優れた経営を実現するための日本経営品質賞の考え方を紹介した。
本書が社会福祉事業において責任ある立場にある人々に少しでもお役に立てれば大きな喜びである。
編集者より一言
推薦の言葉(高石左京)
長年、福祉の現場に関わり合ってきた著者、梶村慎吾さんのライフワークそのものの著作がこの本と言えます。とは言え私には、いつの間にか、人生の師であり、大切な呑み友だちのような存在になってしまいました。
一升瓶を抱え、満面の笑みを浮かべながら、我が家である秦野の侘び住まいにフラリと現れ、気がつけば二人とも酔っ払って枕を並べて討ち死にもたびたびあります。
話題はいつも、次の執筆の話です。この本の定期的な改訂版を含め、毎年1冊は本を出したいと意欲的な梶村さんに圧倒されて、私はいつも聞き役です。年老いてますます意気軒高。止まるところを知らず、社会に対して今、自分に何が出来るのかを問い続ける梶村さんには頭が下がります。
もしかしたら、何のために本を作るべきかを、一番分かっておられるのが梶村さんかも知れません。

